内と外を察知する"皮" 構造を認知した"襞(ひだ)"
彫刻の概念であるマッス(量塊)とヴォリューム(量感)をやきものの立体に照らして考える中で、工芸的とは何か、装飾的とは何か、を問い続けた。得た答えのひとつが、マッスの感覚とは明らかに異なる、「やきものが虚ろ」であることだった。 このシリーズでは、彫刻とやきものの違いを認識する手段として、やきものには表裏があることを示した。表(これを「皮」と考えた)を支えるための柱となる壁(これを「襞(ひだ)」と考えた)を内部に設け、本来見えないはずの内側を開いて見せる。 やきものが、塊でありながら虚ろであるということの表現を目指した。
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